寝ているカノジョ


「俺の隣、嫌?」

「嫌じゃないけど…」

「けど何?」

「なんか…」


仁奈は相変わらず、向こうを向いたまま。


「仁奈、こっち向けよ」

「やだ」

は?

ついには俺の顔を見るのも嫌になったか?


「やだじゃねーよ。
ほら、俺の方見て」


反応なし。



それなら…


俺は仁奈の頬に手をあてて、

ゆっくり俺の方を向かせた。




え……?


< 156 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop