寝ているカノジョ


「あの日…
私悠希くんに告白されて、
その後にキスされて…
ファーストキスだったし…」

仁奈が自分の髪の毛を

指でくるくるといじり始めた。


「私のこと好きって言ってくれる人に
キスされたら、ドキドキするでしょ?
嬉しかったというより、ドキドキしただけ」


は?悠希の奴、すでに仁奈に告ってたのかよ!?


「光くんは私のこと好きって言ってないのに
キスしたから、からかってるんだと思って…
光くんが私のこと好きって思った時に
キスしてほしかったの」



「待て、悠希に何て答えたんだ?」


「ごめんなさいって」


なんだよ!じゃあ、悠希は

あのデートの日に、

仁奈にふられてたのかよ!


それなのにあんなにしつこく仁奈に付きまとってたのか…

腹立つけど、若干尊敬する。

その行動力に。


「あれ?光くん知らなかったの?」

知らねーし!


< 159 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop