寝ているカノジョ
「何が?」
「俺、USJに入る前にたまたま聞いちゃったんだけど…」
悠希の班の堀川が話し出した。
「伊林たちと俺の班の女子たちが
城井について話してて…」
「何話してたんだよ?」
「城井が目障りだから、やろうって」
!?
「何をやんだよ?」
俺は堀川に詰め寄る。
「それは聞こえなかった。
俺が聞いたのは今言ったとこだけ」
仁奈が目障り?
ってことは、伊林が何かを企んで
他の女子たちに何かを持ちかけたってことか?
伊林の奴……
俺のことを根に持って……
「だから仁奈ちゃんがやばいんだよ、光!
絶対何かされてる」
悠希はそう言って汗をぬぐった。
悠希がこんな必死な顔するなんて
初めて見たかも。