寝ているカノジョ
高校二年の春。
桜のトンネルをくぐって校舎に入っても、
昨年のようなフレッシュな気持ちはもうしない。
だけど俺の人生はこの日に変わった。
そう、あいつに出会って…
「光(ひかる)ー!俺らまた同じクラスだぜ!」
クラス替え表の前で俺に叫んでる奴は、友達の大橋 悠希(おおはし ゆうき)。
女たらしのチャラ男だ。
まあ、テキトーにつるんでるって感じ。
「やばー!あたしら、瀬野 光(せの ひかる)くんと同クラじゃん?」
「大橋くんもだし!学校2トップのイケメンと一緒のクラスとか、テンション上がるわ~」
そんな女子たちの声は聞こえないふり。
女とか超めんどくせーし。