寝ているカノジョ


「三つ隣の駅」

悠希はそう言いながら、券売機に

硬貨を入れ始める。


「買い物ならここで出来るだろ。
こんなに店たくさんあんのに」


「仁奈ちゃんが欲しいものはないからね~
ほら、早くして~、光」







わざわざ電車まで乗ったのに、

最終的に着いたのは本屋だった。

誰でも名前を知ってるであろう、大きめの書店だ。


「おい、悠希…」

「本屋ならどこでもあんだろって言いたい~?」

「……」



俺は少し冷静になってその本屋の中を見回した。

なんだか…女子多くね?



よくよく見てみると、

奥の方でたくさんの人が

並んでいるのが分かった。


なんだ?

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