寝ているカノジョ







あれ以来、仁奈とはほとんど話さなかった。

それなのに、毎日あいつの顔を見るたびに

俺の中でぼやけていた感情が

少しずつはっきりとしたものになっていった。








「あれ?仁奈ちゃん?お眠り期なのに起きてるじゃ~ん」


最近いつも寝ていた仁奈が今日は起きているのに気付いて

悠希が休み時間に俺の席まで飛んできた。



悠希は相変わらず仁奈に狙いをさだめていて

連絡もよくしてるらしい。

最近は、仁奈ちゃんとか呼ぶようになって。




「うん… 今日は日直当番だから」

仁奈は日誌を書きながら答えた。


「まじか~。誰と?」


「えっと…。光くん…」





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