寝ているカノジョ



「仁奈ちゃん優し~」

悠希が仁奈の頭にポンと手を乗せた。



「やめろよ」



俺の口からとっさに出てしまった言葉。




悠希と仁奈がポカンと俺を見つめた。



何言ってんの、俺…



「いや、悠希、お前、
そうやって誰にでも頭ぽんぽん触んの、チャラいぞって意味」



俺は必死に訂正した。

でも気づいてた、俺の心はそんなこと思ってない。

本当は…





――

仁奈に触んな。




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