寝ているカノジョ
いつもへらへらしている悠希の顔が
一瞬真剣になったが、すぐに、
「な~に~、光~?どした?」
といつも通りの調子で俺に言うと
自分の席に戻って行った。
俺は仁奈を見たけど、あいつは俺の方を見なかった。
また日誌を書いてる。
仁奈はどう思ってんだろう…
悠希に頭を触られて嬉しかったのか?
もしそうなら、俺は余計なこと言ったってことだよな。
仁奈、お前っていつも寝てるけど、
何考えてんの?
もっと話したい、お前のこと知りたい。
もっと近づきたい。
チャンスはすぐにやってきた。