寝ているカノジョ
「仁奈、お前いつも寝てるのに、なんで疲れる?」
「それ、違うよ。」
仁奈は俺の方を見なかった。
「疲れてるから、いつも寝てるんだと思わない?」
「じゃあ、お前いつも何してんの?」
たぶんこの答えは、みんなが知りたいことだろう。
「秘密」
そう言うと仁奈はくすっと笑った。
俺をドキドキさせる笑顔。
お前はいつも、そうやって俺を虜にするよな。
今まで一度だって女になびかなかった俺を。