寝ているカノジョ
俺が俺じゃないみたい
*
ある日の放課後、
俺と悠希は下駄箱で靴を履き替えていた。
すると、突然悠希が、
「やべ~、俺教室にスマホ忘れたっぽい。
取ってくるわ」
と、ポケットをひっくり返しながらめんどくさそうに言った。
俺たちは、この後、ファストフード店に
行く約束をしていたから、
俺はここで待つことにした。
5分…
10分……
待っても悠希は戻ってこない。
ブブブブブッ
電話だ。