寝ているカノジョ
いつもと違ってゆるく巻いた髪、
夏らしいノースリーブのワンピース。
りぼんのついたショルダーバック。
やばい。
かわいすぎる。
今すぐ抱きしめて、キスしたい。
「邪魔してごめんなさい」
仁奈はそれだけ言うと、
俺の方も見ないで、駆け出した。
「仁奈!」
仁奈は止まらなかった。
人込みの中へ消えていく。
「誰?あの地味な子~
ね~光~。あそぼ~よ!」
自分の胸を俺の腕にこれでもか、と
押し付けるえりか。
全然そそらねーし、お前なんか。