寝ているカノジョ
「もう!離せって!
俺、お前と好きで付き合ったわけじゃねーし!
興味もねーから、諦めろ!」
イラつく俺に危険を感じたのか
えりかもさすがに腕を離した。
「だって悠希がさ~…」
仁奈を追いかけようと歩きだした俺は
ぴたりと足を止めた。
「悠希?あいつがどした?」
「光はまだえりかのこと好きかもって…
今日10時に駅前ビルに行けば会えるって…」
「それ悠希が言ったのか?」
「そうだよ」
は?なんだそれ?
「それ悠希が勝手に言っただけだから。
ごめん、もう俺のこと諦めて。
俺、お前のこと好きじゃねーし」