寝ているカノジョ
「あー!ちょっとやめてよ!」
仁奈は俺の腕を振りほどこうと
掴まれている腕を引っ張る。
俺にとったら、そんな弱い力意味ないけどな。
さぁ、何て返信しようか…
「光くん、返してってば!」
今度は掴まれていない方の手で
スマホを取ろうと手を伸ばす仁奈。
こんな感じじゃ文字打てねーじゃん。
ちょっとごめんな、仁奈。
「ひゃっ」
俺は仁奈に覆いかぶさって
スマホを持っていない方の腕で
仁奈の体を拘束した。
仁奈の背中が俺の胸に押し付けられて
少しドキドキした。