寝ているカノジョ
「今日は来てくれてありがとうな。
朝のことはごめん。
俺、本当に他の女とか、関わりないから」
仁奈が乗るバスの前で俺は言った。
「こちらこそありがとう!
今日来てよかった」
仁奈のあのキラキラした目が
俺に向けられた。
その目…
見ただけで体中が熱くなる。
俺は目をそらした。
このまま見てたら、また抱きしめたくなる。
「光くん、今日かっこよかった」
え?
「いつもかっこいいんだけど、
今日はいつもよりもっと…」
やばい、絶対顔赤い、俺。
恥ずかしい…
俺はうつむいた。
こんな顔、かっこ悪くて仁奈に向けられない。
「光くん…」