寝ているカノジョ


仁奈が振り返った。


言わねーと…


「仁奈!……また学校でな」


それを聞いて、仁奈は笑顔で手を振った。

そしてバスに乗り込んだ。




言えなかった。

こんなに言いたかったのに…




仁奈がうらやましい。

というよりは、尊敬する。



自分の思ったことを相手に伝えられること。


俺は苦手だ。




かわいいなんて、特に言えない。


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