寝ているカノジョ


「城井さん、俺の班が引き取りまーす」


は?嘘だろ…


「あ、そうですか。
じゃあ、瀬野君のグループは長田さんで、
大橋君のグループは城井ちゃんを入れておきます」


そう言って、班決め表に書き込み始める委員長を

俺は茫然と見つめていた。





せっかく仁奈と同じ班に

なれるはずだったのに…



でも、悠希が言った後に

俺が仁奈をグループに入れたいなんて言えない…

それに、俺自身も後から入れてもらった身だし…






こんなところでも悠希に負けるなんて…



修学旅行…

仁奈との旅行…

色んな思い出が作れたはずなのに…

もっと仁奈のこと知れるチャンスだったのに…


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