いのち短し 恋せよ 少女‼︎
やっぱり、人気あるなぁ…。
なんて思いながら見ていたら、生徒会長と目が合った。
何だか、気まずいし恥ずかしいから軽く会釈付きで挨拶する。
届いているかは分からないけど。
「どうした?柚乃?」
「今、生徒会長と目が合ったの。」
『目が合うのって、気まずいね。』と笑うと、千裕は黙ってしまった。
「…千裕?」
「ん?あ、いや…何でもねぇよ…。」
何だろう…なんか怒ってるっぽい。
なんか、仕出かしたかな?
変な事したつもりは無いのだけれど。
「本当に、何もねーから。な?」
「なら、よかった!」
千裕が笑顔を見せてくれてホッとする。
よかった…。
と、二人でニコニコ笑っていると…
「わー、朝からお熱いね〜。何?もうそろそろ、熱愛カップルらしくなってきたんじゃね?」
と、後ろからニタニタと意地悪い声がした。
この声の主は、一人だけ。
「く、桑野(クワノ)君⁉︎」
「満(ミチル)⁉︎お前なぁ…朝からビビらせんな‼︎」
私たちの反応に、お腹を抱えて笑うのは桑野 満。
私達と同級生。
私にはすごく優しくしてくれるけど、いっつも千裕には意地悪なんだよなぁ。