P.S 母さん、愛しています。
『生存確認』……か。


「まぁな」


俺の呟きに唇の端を持ち上げる。

莉央の顔の中で、俺が一番好きな顔だ。



「すっなおー!やっぱり、はー君はお母さんが好きなんだね!」


「気色悪ぅ〜〜!好き言うなっ!」


両手塞がってるからゲンコツしねーけど、空いてたら絶対に頭小突いてる。



「おばちゃん元気なんだ〜。小説書いてるかなぁ〜〜」



「書いてるさ……今も必死こいて……」



パソコン画面に向かって、ひたすら、前向きに。



「会いたいなぁ〜〜私ぃ〜〜」


「俺会いたくねぇ」


「冷たい息子ぉーー!」



母親のLINEが届く度に交わす会話。


俺と莉央のことを、あの愚か者は考えることがあるんだろうか。




(ちょっと試してやろうか……)



悪どいこと思いついた。


母親にイタズラしてやろうなんて、俺も焼きが回ったよなぁ〜〜〜。







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