P.S 母さん、愛しています。
『莉央ちゃん元気?』


いきなり送られてきた質問。


「アホか?」


バカバカしくてやってもらんね。



「誰が?」


ぎっくぅぅぅぅーーっ!!


「り、莉央……」


こいつやめろよ。

何でいつも背後から声をかけるんだ。



「だ、誰でもねーよ!」


冷や汗かきながら電話をポケットにしまい込む。

俺の顔をまじっと見つめ、莉央のヤツがほくそ笑んだ。


「またおばちゃんからLINEきたんだ!今度は何て?」


鋭い勘で言い当てる。


(こいつは名探偵〇〇〇か⁉︎ )


やなヤローだ全く。



「莉央は元気かって」


まだ全部は見てねーけどな。


「私のこと聞いてきたの!わぁー!初めてじゃない⁉︎ 」


喜ぶなよ。

俺が手紙に書いたからだろー。


「うっれしーなぁ!モチロン元気って送ってくれるんでしょー⁉︎ 」

「送らねーよ!既読ムシに決まってる!」

「でも一応既読はするんだ」


ニヤつくな。

生存確認兼ねてるんだから当たり前だ。


「既読ついでに私の写真送る?何ならポーズ付けて撮らせてやってもいいよ⁉︎ 」


髪をかき上げポーズを決めた。


「アホか!そんなことすんな!」


慌てて手を下ろさせた。


「ぶぅー!はー君ってば冷たーい!」

「うっせー!俺は母親に関わりたくないだけ!」

「うっそだー!そしたらLINEも読まないはずでしょー!」

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