P.S 母さん、愛しています。
「莉央ちゃんじゃなくて残念だったね!」
大人びたスマイルを浮かべて俺の隣にやって来た。
「前田君と莉央ちゃん、お隣さんなんでしょ?小さい頃から一緒にいるんだって聞いてるよ!」
「だ、誰に」
「勿論、莉央ちゃん!」
(あいつ〜、また余計なことを……)
「いいなぁ、幼馴染。漫画や小説の中でも憧れの存在だよね」
「そ、そんなもんか?」
小説って言葉にはどぎつく。
考えなくてもいいヤツのことがよぎるから。
「単純に親戚や兄弟みたいなもんだけど?」
「そこがいいの。他の誰かとは違う感覚でしょ⁉︎ 」
「うーーーん」
違うかなぁ。
「私、この高校に入学する為に親元離れてきたでしょ?だから、そんな近い関係の子がいるって羨ましい」
「あ…そっか。浅香さん枠越え入学だったね」
県外入学のことを『枠越え』って言う。
「うん。生まれた町、隣の県なの」
ウチの高校のバレー部に入部したくて枠越えしてきた変わり者。
スポーツだけでなく、勉強もできるんだからスゲェ。
「長期休暇の時しか帰らないし、一人っ子だから帰っても兄弟はいない。莉央ちゃんはいいよね。弟はいるし、幼馴染の彼はいるし」
「俺、莉央の彼氏なんかじゃね」
「えっ⁉︎ 違うの⁉︎ 」
何だ、その驚き。
まさか、莉央のやつが俺を彼氏だなんて言ってねーよな?
大人びたスマイルを浮かべて俺の隣にやって来た。
「前田君と莉央ちゃん、お隣さんなんでしょ?小さい頃から一緒にいるんだって聞いてるよ!」
「だ、誰に」
「勿論、莉央ちゃん!」
(あいつ〜、また余計なことを……)
「いいなぁ、幼馴染。漫画や小説の中でも憧れの存在だよね」
「そ、そんなもんか?」
小説って言葉にはどぎつく。
考えなくてもいいヤツのことがよぎるから。
「単純に親戚や兄弟みたいなもんだけど?」
「そこがいいの。他の誰かとは違う感覚でしょ⁉︎ 」
「うーーーん」
違うかなぁ。
「私、この高校に入学する為に親元離れてきたでしょ?だから、そんな近い関係の子がいるって羨ましい」
「あ…そっか。浅香さん枠越え入学だったね」
県外入学のことを『枠越え』って言う。
「うん。生まれた町、隣の県なの」
ウチの高校のバレー部に入部したくて枠越えしてきた変わり者。
スポーツだけでなく、勉強もできるんだからスゲェ。
「長期休暇の時しか帰らないし、一人っ子だから帰っても兄弟はいない。莉央ちゃんはいいよね。弟はいるし、幼馴染の彼はいるし」
「俺、莉央の彼氏なんかじゃね」
「えっ⁉︎ 違うの⁉︎ 」
何だ、その驚き。
まさか、莉央のやつが俺を彼氏だなんて言ってねーよな?