P.S 母さん、愛しています。
「何?………プリクラ?」
紛れ込んだのかな…と、指を突っ込む。
「取れない…ってことは、やっぱりくっ付いてるってこと?」
この手紙の子の写真?
「だったら、どんな子なんだろ。ちょっと見ちゃえ!」
落ち込んでたのも忘れて封筒を切り開く。
男の子と一緒に写った女の子は、最高に嬉しそうな顔をしてた。
「これは………」
見たことのある子供の顔。
瞼を閉じても開いても、間違いないと思った。
「陽希………」
照れくさそうな横顔をしてる。
隣に写ってる子は満面の笑みで、ピースまでしてるというのに。
『祝♡入学!』
ペンで書かれた一言に、高校の入学式の時のだ…と思った。
「じゃあ……この子はもしかして…莉央ちゃん?」
見覚えのある泣きぼくろ。
いつも陽希が『ゴミがついてる』と言ってからかってた。
「……じゃあ、この手紙は莉央ちゃんが?」
再度字を眺めた。
ブルーのペンで書かれた文字は、女の子にしては固い。
どこかで見たことのある字だと最初の手紙を見た時に思ったけれど。
「まさか………」
疑いが確信に変わる。
跳ねたペン先の歪み方に特徴がある。
ペンを持つ手の癖で、どうしても一回左にカーブする習慣が抜けなかった。
(陽希の字だ………)
声にならない思いは、大粒の涙と一緒に浮かんだ。
紛れ込んだのかな…と、指を突っ込む。
「取れない…ってことは、やっぱりくっ付いてるってこと?」
この手紙の子の写真?
「だったら、どんな子なんだろ。ちょっと見ちゃえ!」
落ち込んでたのも忘れて封筒を切り開く。
男の子と一緒に写った女の子は、最高に嬉しそうな顔をしてた。
「これは………」
見たことのある子供の顔。
瞼を閉じても開いても、間違いないと思った。
「陽希………」
照れくさそうな横顔をしてる。
隣に写ってる子は満面の笑みで、ピースまでしてるというのに。
『祝♡入学!』
ペンで書かれた一言に、高校の入学式の時のだ…と思った。
「じゃあ……この子はもしかして…莉央ちゃん?」
見覚えのある泣きぼくろ。
いつも陽希が『ゴミがついてる』と言ってからかってた。
「……じゃあ、この手紙は莉央ちゃんが?」
再度字を眺めた。
ブルーのペンで書かれた文字は、女の子にしては固い。
どこかで見たことのある字だと最初の手紙を見た時に思ったけれど。
「まさか………」
疑いが確信に変わる。
跳ねたペン先の歪み方に特徴がある。
ペンを持つ手の癖で、どうしても一回左にカーブする習慣が抜けなかった。
(陽希の字だ………)
声にならない思いは、大粒の涙と一緒に浮かんだ。