Miracle
「ズレてんならズレてない奴と来れば良かったじゃん。」

「何怒ってんの?」

「別に、怒ってない。不機嫌なだけ。」

そうは言うけど、土地感無くて杉崎優太に着いてくしかないあたし。

杉崎優太に続いてホテルの中に入ると支配人さんが来た。

「これはこれは、お待ちしておりました。」

杉崎優太はあたしの手を取って言った。

「行ってこいよ。新しい世界が見えるぞ!」

さっきの事は何も無かったように言われた。

あたしは支配人さんの後に続いて、個室に入った。

そこには、この前あたしが試着したドレスがあった。

「…何考えてんの、あいつ。あたしにはこんな物買えないっつーの。バイト代何回貯めればいいんだよ…。」

言いながら、あたしは着替えて杉崎優太のところに戻った。
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