Miracle
「やっぱりピンクだな!綺麗だよ。」

こいつの言葉には何も意味は無い。

ただのリップサービス。

このドレスだって後で絶対請求される。

「あたしには、こんなドレス買えない…。」

「俺が買ったんだよ。百合のために。」

そう言って腰を引き寄せられてキスされた。

「あたしは払えないから…。」

「払わなくていい、俺の女になってくれればそれで。」

は?

「あたしはあんたの暇潰しでしょ。分かっててあんたの女になるわけ…」

その先の言葉はキスで飲み込まれた。

「俺は本気だけど?」

そう言って又キスして来ようとするから、顔面を思いっきり頭突いた。

「いってーな!」

「あたしが簡単に手に入ると思うなよ。」

「いいね、更に好きになった。」

そういってあたし達は、テレビでやってた高級料理を堪能した。
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