Miracle
「これ、ラブレターじゃん!!!」

声でかい…。

案の定、九条くん達が全員あたしらの方に寄ってきた。

「何、高橋姉さんラブレター貰ったの?」

「下駄箱とかベタ〜。」

「見して見して〜。」

ホント、うるさいな。

「ああ、どうぞ。それ名前も学年も組も書いて無いから誰かも分かんないし。何ならあげるよ。」

「え、まじで!名前無いとかドジだな出したやつ!」

笑ってる間にあたし達は学校を出ようとした。

けど、奈々は九条くんと話したそう。

「…話したいなら話してくれば?」

「え!?別に…。」

奈々は確実に九条くんが好き。

あたしが知らないと思うなよ、奈々。
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