Miracle
「!!!」

「あ、杉崎先輩じゃないっすか?」

知り合い?有名人?先輩って何?

あたしは頭の中で色々考えたけど結局分からなかった。

杉崎優太は笑顔で九条君と話してる。

九条君置いて帰ろうかな…。

奈々は九条君と一緒に居たいだろうし…。

あたしは奈々にだけ聞こえる声で言った。

「奈々、あたし帰るね。九条君と一緒に帰りな。」

奈々が黙って頷いたのを見て、あたしは自転車を漕いだ。
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