Miracle
「は?ちょい待って!」

あたしはそう言ったけど担いだまま車の中に乗せられた…。

つーか、人生で初めて人に担がれたんですけど!

奈々と九条君は呆然としてる。

「この子借りるね。」

「…え、あ、はい!」

奈々はしどろもどろでそう答えた。

答えるな!

「…知り合いなんすか?」

九条君もしどろもどろ…。

「うん、まあね。それじゃ、またね。」

おいおいおい。

「あの、自転車…。」

「新しいのあげる。」

この金持ちめ…。
< 91 / 156 >

この作品をシェア

pagetop