キミが好き。【短編】
「…えっ?!おい。どうした?」
次々に出てくる大粒の雫があたしの頬を伝わって床にポタッと
落ちていった。
「……うぇっ…ふぇっうぅっっ……」
「お、おい!泣くなよ?」
慌てるキミの姿が段々、ボヤけて見えなくなった。
でも、何か暖かい温もりに包まれてるのは感じとる事が出来た。
ん?包まれ……てる?
あたし!…抱き締められてる?!
「なんか良く分かんねぇけど、俺が悪いのか?」
耳元で聞こえる愛しい声。
暖かいキミの体。
あたしだけのモノにしたい。
って想うのってやっぱあたしは、おかしいのかな?
「……き……」
「ん?なんか言った?」
「好き――…」
大好き…