警備なおしごと
佳境


工場の新防災センターの工事が始まり。
新体制が、始まりそうです。

山形気質で、
防災は古いままだった、

工場もいよいよ、最新設備で、生まれ変わる。

ここの駐車場は工業地帯の為、

軽く1500台を収容できる、通常の施設警備でまかなう。

第2号警備の

交通、雑踏は別なもので、道路工事、お祭りなどこれが活躍する。

何はともあれ、よりよいものになる事を期待する。

今日は工場の設備の一つボイラー、
コンプレッサーを点検、

相変わらず大きい。ここの二箇所で8つの工場をまかなう。

エアコンも何もかも大きく、点検も時間がかかる。

体育館、研修室、寮も見て廻る。

やはり少し古いので、たびたび警報がなる。確認作業に神経を使う。



雪が薄っすら積もった。

遅番の日、すきかは電気自動車を満タンに、して友人のホテルを手伝うため、
出かける。

キィィーン、軽快に走る。冬はどこに行くにも満タンにしないと直ぐ無くなる。


「早いし、夏はサイコーなんだけどなぁっとっ!」

雪とコーナーに合わせ、
回生ブレーキを使いながら、

ドリフトして駆け抜ける。普通シフトして曲がるが、

回生ブレーキを、使う。

電気車はスピードがでる。日本には最適かも。

楽〜ぅ。と、こんな感じで、曲がっていける。

友人とゆうが、
文彦の母親である。

「こんちは、」

「いらっしゃい。すーちゃん、悪いわね手伝いさせて。」

文彦の母、布美枝。
ビジネスホテルを父から継ぎ、切り盛りしてる。

「いえ、こっちも助かるし。」

22時までに終わり、工場に24時からのシフトに就く。

夜中の8時間勤務だ。

夜中の巡回は工場内、

明るく工場で働く人達がいるので不安は無い。

次の日雪はすっかり溶け、晴れあがり、澄んだ空が広がる。

次の日、朝仕事帰りに、ホテルに立ち寄る。


天童 ビジネスホテル 空港


コーヒーを貰ってると、文彦が起きてきた。休みで実家に来てた。


「文彦、帰るけど乗ってく?」

「ああ、車で来たから。後で寄ってもいいかな?」

「わかった、ご飯は?」

「あ、助かる、わりぃ。」

布美枝はコーヒーを出してる。

「悪いわね、いつも。」

「文彦、手ぶらで行くなよ。」

「じゃ、少し寝なきゃ。」

「はい、ご苦労様。」


すきか 自宅


夕方、文彦が顔を出す。


「待ってね、実家でなんか、食べ物貰ってくる。」

すきかの実家は隣、
すきかは昔、
祖父の住んでいた所に、住んでいる。

その祖父も5年前に他界。
すきかが祖父の所に来ることを、大いに喜んだ。

その後一年も経たないで他界。
すきかは悲しんで今も住んでいる。


「はいよ、生鱈子に、北寄貝の刺身だよぉ。」


「肴にはサイコーだね。」

すきかの超味覚は母親仕込みのようだ。


「今日仕事は?」


「うん、昨日夜中までだったから、」

「な〜、」

「なに?」

「俺ら付き合わない?」

「なにゆってる?文彦あんた、彼女いるだろ?」

「うん、付き合ってくれたら、あいつとは、やめる。」

「嫌だよ。恨まれる。
それに、今いらない、て言ったろ?」

「俺、嫌い?」

「そうゆう問題?今さら?」

「今さらだからなんだけど。」
文彦が乗り出して顔を近づける。

綺麗な顔立ちしてる、て。
すきかは首をかわして、

「嫌だって!」

ふいに、すきかのきゃしゃな身体が、
引き寄せられた。

すきかは黙って頭を左右に振る。
ゆっくりと、

「……。」


「お願いだよ。」

すきかを押し倒し股がる形に、無理にキスを迫る。

「ん、やめて!」

かわす。首に唇があたる。と、

胸を掴み、すきかの服に手をかける。ボタンが弾け飛ぶ。

すきかは咄嗟に頭を振り、
片手で抵抗する。

「痛っ!」

すきかは、文彦は本気だ。痛めつけるのだけは、避けたい。

だんだん、力が強くなって行く。痛い、やられる。

「あ、」

とうとう、スカートの中に手が入る。
下着に、手?が、
すきかは必死に脚を閉じ、押し除ける。

「いやっ!」

次の瞬間。

ごっ!

こめかみにヒジが、ささる。
文彦は グラ、と頭が揺れ、

連続ですきかの攻撃。文彦に組み敷かれた下から、頭突きが!

頭突きが鼻にあたる。すきかの顔に血が飛び散る!

ぐっ!

文彦はたまらず、身体を起こす。

すきかは
すかさず、ずり下がり、スカートがまくりあがる、蹴りを文彦の、後頭部目掛け後方から

ガーンッ!

すきかを組みひいて跨いだ格好の、文彦は、

後ろから、の蹴りを頭に、まともに 受ける。

すきかは、すかさず。文彦の体をすり抜け文彦の頭を、掴みつつそのまま文彦の後ろをとる。

「はっ!」

ダンッ!!

文彦は仰け反る形で、後頭部をしたたかに打つ!

すきかは膝をつく形で文彦の頭を、
膝で挟み、

文彦の頭を左手で固定して
上から拳を振り下ろす構えを。


瞬間、文彦が、見上げると

頭を持ち、

涙を流して拳を振り上げている、すきかが見えた。

顔が血だらけだった。

「わかった。ゴメン!」


ボロボロ泣きながら、

「出入り禁止ぃ。うう、」

文彦はすきかの託し上がった、
スカートを治し、顔の血を拭きながら、

「ゴメン! も、泣かないで。 うう、ゴメン!」


二人でホトホト泣いた。

力を抜いた、すきかの優しい攻撃に
大した怪我も無く。

だが、心身ともにかなり効いた。

すきかは文彦に傾くはずも無く。

文彦はもともと、すきかの事が好きで 言うことができずにいた。

幼馴染みみたいなものだから、そんなものだろう。


好きだけど近すぎで子供の頃は、
お前なんか、て去勢はるが、

好きなのに変わりは、無い。

でも、大人になって初めてわかる。

男は好きになると、引きずる。

女は違う。

現代は恋愛しにくい。友情のまま傷つかない関係がいい。

なんて言うのも多いのでは?


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