今日から君の許嫁!!
蓮の隣には花音も一緒だった。花音はフレアスカートにガーリーなピンクのスニーカーを履いている。デート仕様だ。

だからなのか、蓮と花音が本当の恋人同士のように思えてきた。花音は私よりも背が高いから高身長の蓮と並ぶとまさにお似合いカップルだ。空は雲一つない快晴なのに私の心には雲がかかっていた。

「おはよ、瑞穂」
花音は手を振って言った。動きに合わせてスカートが揺れた。これきっと男の子がどきっとするんだろうなぁ。なんて考える。どきっとまではいかないけど、素直に可愛いと思った。

「花音、おはよう。今日の服可愛いね」

「ほんとに。さっき、山本くんにも言われたんだ」と嬉しそうに花音が言う。

蓮に可愛いって言われたって、まさかね。いや、蓮ならあり得るけど、花音が喜ぶなんて意外だった。でも、誰でも褒められたらうれしいよね。いくら、タイプじゃなくても。

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