今日から君の許嫁!!
夕食後、私は山本蓮に
広くもない家を案内していた。
大まかに部屋の案内をし終わって
私と山本は今まで空き部屋だった
そして今日から山本の部屋になる
部屋の前つまりは廊下にいた。
「山本、あんたの部屋は
そこね。それと、
許嫁だからって
勝手に私の部屋だけは
入んないでよね」
「そんな、酷いな瑞穂ちゃん。
俺がそんなことするヤツに
見える?」
はい、見えますとも。
というか、そうみえるから
言ってるんだよ。
「まぁ、いいけど。
瑞穂ちゃん、なんで
俺との許嫁承諾したの?
もっと、自由に恋愛したくないの?」
山本は急に真剣な表情をして
聞いてきた。
そんな顔もできるんだ。
「なんでって、
特に理由はないけど、
強いてあげるなら好きな人が
いないから、かな」
「へー、じゃあ、
もし、好きな人ができたら
俺、棄てられるんだ」
そう言って、山本は少し
寂しそうな顔をする。
それに少し罪悪感を覚えた私は、
「私に棄てられたくなかったら
私を好きにさせたらいいんじゃない?」
なんてことを言った。