今日から君の許嫁!!


それからもサラちゃんは毎日のように蓮のところに来ていた。

交換留学の最終日。明日サラちゃんは帰国する。

「ミズホに飽きたらいつでも帰って来ていいからね」

別れの挨拶に来ていたサラちゃんは蓮にそう告げた。

「俺が瑞穂ちゃんのこと嫌いになるわけないから」


「こんな可愛い幼なじみがいて惚れないなんておかしいよ」

サラちゃんは自分で言った。けど、私もそう思う。

あんな可愛い美少女が幼なじみなんて、出会ったときから恋は始まってるものでは。

「大丈夫。私もイケメンと言われる旭輝が幼なじみでも惚れたことないから」

不安になっている私の肩にぽんと花音が手を置いた。

さすが、花音の言葉は説得力が違う。

「つまんないの。でも、おかげで一ヵ月楽しかった」と、最後は笑ってサラちゃんは帰国したのだった。

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