今日から君の許嫁!!
番外編
バレンタイン・キス
蓮の部屋の前まで来てしまった。
ドアをノックしようと腕を上げた。けど、ドアをたたくことはできず、固まる。
どうしよう。
手に持ったガトーショコラに目を落とす。
チョコレートの茶色よりも暗い色のガトーショコラ。なかなか中まで火が通らなくて、何回もオーブンで焼いた結果、焦げてしまった。
手作りのお菓子なんて作るんじゃなった。市販のチョコレートにしておけばこんなことにはならなかったのに。私は市販のチョコレートを買うつもりだったのに。
はぁと息をついた。
*
バレンタインデー前日のこと。
花音が雑誌のバレンタイン特集の記事を読んでいた。
「明日はバレンタインだね。山本くんにチョコあげるの? 」
花音の言葉に溜息をつく。
それが一番の悩みの種だった。
「あげようと思ってるんだけど、手作りじゃないとダメかな」
「えー、なんで? 」
ドアをノックしようと腕を上げた。けど、ドアをたたくことはできず、固まる。
どうしよう。
手に持ったガトーショコラに目を落とす。
チョコレートの茶色よりも暗い色のガトーショコラ。なかなか中まで火が通らなくて、何回もオーブンで焼いた結果、焦げてしまった。
手作りのお菓子なんて作るんじゃなった。市販のチョコレートにしておけばこんなことにはならなかったのに。私は市販のチョコレートを買うつもりだったのに。
はぁと息をついた。
*
バレンタインデー前日のこと。
花音が雑誌のバレンタイン特集の記事を読んでいた。
「明日はバレンタインだね。山本くんにチョコあげるの? 」
花音の言葉に溜息をつく。
それが一番の悩みの種だった。
「あげようと思ってるんだけど、手作りじゃないとダメかな」
「えー、なんで? 」