今日から君の許嫁!!
「おはよう、瑞穂ちゃん」
っ!!?
部屋を出た瞬間私の視界に
入ってきたのは
イケメンの男子。
去年と何も変わらないというのは
数秒のまやかしだった。
私は昨日山本蓮という許嫁を
紹介されて、
一緒に住むことになったんだ!
いや、忘れてたんじゃないよ。
こんなこと忘れるわけないじゃん。
ただ、頭になかっただけ。
「おっ、おはよう……」
「うん、おはよ。
瑞穂ちゃん起こしてきてって
頼まれたから来たんだけど」
寝起きドッキリかっ!
いくら、許嫁でも
寝起きは見られたくないな……。
「あ、ありがと。
私、まだ顔洗ってないから
あんまり見ないでほしい……。」
山本が私の顔をじっと見てくるから
恥ずかしくなった。
「あ、ごめんね。
けど、瑞穂ちゃん。
昨日となんか態度というか
言葉遣い違うよね。
どうしたの?」
それは寝起きだから、
調子がでないんだよっ。
そう反論したかったが、
性格上できなかった。
恥ずかしい……。
「こっちの瑞穂ちゃんも
可愛いから好きだよ」
その声が聞こえたのは
私の耳元からだった。
山本は私の横を通り過ぎながら言った。
そして、自分の部屋の扉を開けた。
廊下には私だけ。