今日から君の許嫁!!
それより、
「お祭りどうしよ」
別に行かなくてもいいんだけど、
やっぱり夏休みに祭りは
外せない。
だからと言って他に誘える
友だちもいなかった。
きっと、みんなほかの子と
約束してるだろうな。
「夏祭り?」
「うん、
友だちと約束してたんだけど
断られちゃって……
って山本!?」
流れで返事をしてしまった。
私の部屋の入り口に山本はいた。
いつから居たんだろうか。
全く気づかなかったよ。
「へ~、じゃあさ、
俺と祭り一緒に行こうよ」
「山本と……?」
「うん。だめ?」
「いや……いいけど」
「けど?」
「えっ、いやいいよっ」
「よし、決まり。
俺ここの地理よく知らないから
案内がてらね」
そう言って、山本は
私の部屋から出て行った。