今日から君の許嫁!!
両親が家を出発してから
蓮の姿を見ていない。
机の上の書き置きに
気づいたのは
夕方になって
夕食の準備をしようと
下に降りてきたときだった。
「夕飯までには帰るから
蓮」
メモには少し癖のあるでもって
丁寧な字でそう書かれていた。
紙の隣にはボールペンが
置いてある。
家にいないな
と思ったら出かけてたんだ。
メモ残すんなら
直接声かけてくれたら良かったのに。
夕飯は母が作り置きを
していてくれたから
レンジで温めるだけでよかった。
「ただいま」
蓮が帰ってきたみたいだ。
「おかえりー」
二人だけの夕食だった。
蓮と話すのも慣れてきた時期だった。