対象外でも恋咲く
「ありがとうございました!」
胃袋が満たされた瞳は威勢の良い店員に見送られて、ラーメン屋を出たあと、通ってきた道を戻り『春子の部屋』へと向かった。
瞳は現在恋人がいない。ここ5年ほど一人だった。この先、自分はずっと一人なのかと不安になっていることもあり、占ってもらおうと思った。
大きく深呼吸をして、ドアを開ける。
「ふわーー。あら、ごめんなさい。どうぞ、お座りになって。あなた、今夜最後のお客さんだからラッキーよ」
大きな口を開けて欠伸をしていた占い師は入ってきた瞳を見て、お茶目に舌をペロッとだしたが、さすがにかわいくは見えない。
瞳はそんな様子に苦笑しながら、隣のかごの中にいる白ふくろうを見た。
「あ、ふくろうさん。かわいい」
「ほー」
かわいいと言われたことに喜んだのか白ふくろうは今夜一番の大きな声で鳴いた。
「フフッ、かわいいでしょう。さて、お名前とおとしと誕生日を教えて」
「はい。高畠瞳と言いまして、誕生日は6月の27日で、今31才です」
胃袋が満たされた瞳は威勢の良い店員に見送られて、ラーメン屋を出たあと、通ってきた道を戻り『春子の部屋』へと向かった。
瞳は現在恋人がいない。ここ5年ほど一人だった。この先、自分はずっと一人なのかと不安になっていることもあり、占ってもらおうと思った。
大きく深呼吸をして、ドアを開ける。
「ふわーー。あら、ごめんなさい。どうぞ、お座りになって。あなた、今夜最後のお客さんだからラッキーよ」
大きな口を開けて欠伸をしていた占い師は入ってきた瞳を見て、お茶目に舌をペロッとだしたが、さすがにかわいくは見えない。
瞳はそんな様子に苦笑しながら、隣のかごの中にいる白ふくろうを見た。
「あ、ふくろうさん。かわいい」
「ほー」
かわいいと言われたことに喜んだのか白ふくろうは今夜一番の大きな声で鳴いた。
「フフッ、かわいいでしょう。さて、お名前とおとしと誕生日を教えて」
「はい。高畠瞳と言いまして、誕生日は6月の27日で、今31才です」