対象外でも恋咲く
「あー、ありがとう。ちょうど喉が乾いていたんだ……えっ? ちょっと待って。 もしかしてさ、歩いて行くつもり?」
紗和から渡されたペットボトルを受け取った弘人は、先に歩く紗和がタクシー乗り場ではなく、工場の方向に歩いていくので、急いで隣に並ぶ。
「はい。もしかしてもしなくても元々歩いていくつもりですよ。徒歩15分なんて大した距離じゃないでしょう?」
弘人は、歩くのが嫌いだから引き止めたのではない。会社からはタクシーを使ってもいいとタクシーチケットをもらってきている。
それなのに、使わないで歩くと言うのが理解できなかった。
「なんでそんなにも歩きたいんだ? 楽する方を選ぶの人が多いのに珍しいな」
弘人は一人でタクシーに乗るわけにはいかず、紗和と一緒に歩くことを決めた。
「健康のためですよ。社会人になって、自ら動かない限り運動不足になるので、出来るだけ歩くようにしてますから」
しっかり者の紗和らしい言葉に弘人は笑う。
紗和から渡されたペットボトルを受け取った弘人は、先に歩く紗和がタクシー乗り場ではなく、工場の方向に歩いていくので、急いで隣に並ぶ。
「はい。もしかしてもしなくても元々歩いていくつもりですよ。徒歩15分なんて大した距離じゃないでしょう?」
弘人は、歩くのが嫌いだから引き止めたのではない。会社からはタクシーを使ってもいいとタクシーチケットをもらってきている。
それなのに、使わないで歩くと言うのが理解できなかった。
「なんでそんなにも歩きたいんだ? 楽する方を選ぶの人が多いのに珍しいな」
弘人は一人でタクシーに乗るわけにはいかず、紗和と一緒に歩くことを決めた。
「健康のためですよ。社会人になって、自ら動かない限り運動不足になるので、出来るだけ歩くようにしてますから」
しっかり者の紗和らしい言葉に弘人は笑う。