対象外でも恋咲く
紗和は仕事の話よりも弘人の恋愛観に興味があったので、その上での質問である。
一瞬呆気に取られた弘人だが、諦めが悪いという話からきてるのなら、何の脈絡もなく聞いてきたのではないだろうと判断して返す言葉を考える。
「諦めは悪くないと思う。振られたら、あとを追うことはしないし、未練たらしくいつまでも思うこともないな。好きだったという気持ちを忘れたというのではないけど、見込みのないものは潔く諦めるよ。でも、仕事となると別で…」
弘人がまた工場勤務への熱意を語り出すが、今の紗和にとってはどうでもいい話になっていたので、聞いているのだか聞いていないのだか分からないような相槌を打っていた。
そんな失礼な態度を弘人は気に止めることなく、上機嫌で語っていたが、紗和が止める。
「…それでさ、来月の会議で…」
「小沢さんは今まで何人くらい振ってきましたか?」
「は? 振ってきた?」
「はい。結構告白されていると思うんですけど、結構断ってもいますよね? どのくらいなのかなーと思いまして」
一瞬呆気に取られた弘人だが、諦めが悪いという話からきてるのなら、何の脈絡もなく聞いてきたのではないだろうと判断して返す言葉を考える。
「諦めは悪くないと思う。振られたら、あとを追うことはしないし、未練たらしくいつまでも思うこともないな。好きだったという気持ちを忘れたというのではないけど、見込みのないものは潔く諦めるよ。でも、仕事となると別で…」
弘人がまた工場勤務への熱意を語り出すが、今の紗和にとってはどうでもいい話になっていたので、聞いているのだか聞いていないのだか分からないような相槌を打っていた。
そんな失礼な態度を弘人は気に止めることなく、上機嫌で語っていたが、紗和が止める。
「…それでさ、来月の会議で…」
「小沢さんは今まで何人くらい振ってきましたか?」
「は? 振ってきた?」
「はい。結構告白されていると思うんですけど、結構断ってもいますよね? どのくらいなのかなーと思いまして」