次期社長の甘い求婚
【I decided to mind】※心に決めました
「いってきます」
神さんは笑顔でそう言って、青森に行ってしまった。
それから一週間後、鈴木主任もまた職場を去った。
「迷惑かけた分、送別会とかいらないですから」と言われてしまい、みんなでしっかりと送り出すことも出来ずに――。
勤務最終日、終業後にみんなからお花と寄せ書きを渡すだけしか出来なかった。
それなのに鈴木主任らしく、号泣したのは言うまでもない。
最後まで鈴木主任は、鈴木主任だった。
彼らしく笑顔で泣きながら「ありがとう、一生忘れない」と言い、去っていったんだ。
一ヵ月後――。
「小野寺さん、物品の請求書の方は終わっているかな?」
「あっ、はい、終わっています」
課長に言われ、慌ててデスクの上に置いてあった請求書を手に、課長のデスクへと急ぐ。
「すみません、よろしくお願いします」
「うん、確かに。……さすが小野寺さんだね、鈴木主任の言っていた通り、任せてよかったよ」
「……ありがとう、ございます。失礼します」
一礼し、そそくさと自分のデスクへと戻った。
神さんは笑顔でそう言って、青森に行ってしまった。
それから一週間後、鈴木主任もまた職場を去った。
「迷惑かけた分、送別会とかいらないですから」と言われてしまい、みんなでしっかりと送り出すことも出来ずに――。
勤務最終日、終業後にみんなからお花と寄せ書きを渡すだけしか出来なかった。
それなのに鈴木主任らしく、号泣したのは言うまでもない。
最後まで鈴木主任は、鈴木主任だった。
彼らしく笑顔で泣きながら「ありがとう、一生忘れない」と言い、去っていったんだ。
一ヵ月後――。
「小野寺さん、物品の請求書の方は終わっているかな?」
「あっ、はい、終わっています」
課長に言われ、慌ててデスクの上に置いてあった請求書を手に、課長のデスクへと急ぐ。
「すみません、よろしくお願いします」
「うん、確かに。……さすが小野寺さんだね、鈴木主任の言っていた通り、任せてよかったよ」
「……ありがとう、ございます。失礼します」
一礼し、そそくさと自分のデスクへと戻った。