次期社長の甘い求婚
【New life】※新しい生活
ピピピッ……ピピピッ……と鳴り響くスマホのアラーム音に、重たい瞼を必死に開けていく。


「んっ……もう朝?」


ベッドサイドのテーブルに置いてあるスマホに手を伸ばし、アラームを解除した。


「あと少しだけ……」


まだまだ寝ていたくて、五分だけと自分に言い聞かせ次に目が覚めた瞬間、自分の目を疑った。



「嘘っ!! もうこんな時間!?」


やっと眠りから覚めスマホで時間を確認した途端、飛び起きた。


「どうしよう、間に合うかな」


顔を洗いメイクをしている途中、何度も時間を気にしてしまう。


休日の九時過ぎ。
いつもだったら平気でお昼近くまで寝ているところだけど、今日ばかりはそうはいかない。


適当に服を選び袖を通し、貴重品を乱暴にバッグに詰めて家を飛び出した。


「わー無理無理! 絶対間に合わない」

必死に走るも、間に合う気がしない。
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