次期社長の甘い求婚
ふたりで手を繋いで近くのスーパーやレンタルショップに行き、私が作ったご飯を美味しそうに食べてくれて、家事をふたりで分担して片付けて。
夜はとびっきり甘い時間を過ごし、お風呂も一緒に入って。
今でも忘れられない嬉しい言葉を、沢山聞かせてくれた。
笑顔の私のままさようならしようと決めていたのに、別れ際に伝えてくれた「あいしている」に、涙が止まらなかった。
それでも東京に戻ってきてからも、神さんと今まで通り連絡を取り続け、会社では退職に向けて引き継ぎに終われる日々。
そんな日々はあっという間に過ぎ去っていき、亜紀や同僚達に見送られ会社を退職。
自宅のアパートも引き払い、使用していたスマホも解約し、自分の痕跡をすべて消した。
神さんの元へ向かったと信じて疑わないみんなに真実を告げずに。
それから今の場所に越して来るまでの間、お世話になった先はお父さんに手配してもらったマンション。
そこで二週間ほど過ごし、就職先や引っ越し先を決めたのだ。
その間、お母さんと久し振りに沢山の時間を過ごし、一度だけお父さんも一緒に三人で食事に出掛けたりもした。
きっと最初で最後の三人での食事は今でも忘れられない。
お母さんは結婚の話がなくなってしまったこと、神さんと別れてしまった私を心配してくれたけれど、今では私の新しい生活を応援してくれている。
そんなお母さんは昨年、ずっと交際していた相手と結婚した。
たまに電話で話すけれど、幸せそうだ。
夜はとびっきり甘い時間を過ごし、お風呂も一緒に入って。
今でも忘れられない嬉しい言葉を、沢山聞かせてくれた。
笑顔の私のままさようならしようと決めていたのに、別れ際に伝えてくれた「あいしている」に、涙が止まらなかった。
それでも東京に戻ってきてからも、神さんと今まで通り連絡を取り続け、会社では退職に向けて引き継ぎに終われる日々。
そんな日々はあっという間に過ぎ去っていき、亜紀や同僚達に見送られ会社を退職。
自宅のアパートも引き払い、使用していたスマホも解約し、自分の痕跡をすべて消した。
神さんの元へ向かったと信じて疑わないみんなに真実を告げずに。
それから今の場所に越して来るまでの間、お世話になった先はお父さんに手配してもらったマンション。
そこで二週間ほど過ごし、就職先や引っ越し先を決めたのだ。
その間、お母さんと久し振りに沢山の時間を過ごし、一度だけお父さんも一緒に三人で食事に出掛けたりもした。
きっと最初で最後の三人での食事は今でも忘れられない。
お母さんは結婚の話がなくなってしまったこと、神さんと別れてしまった私を心配してくれたけれど、今では私の新しい生活を応援してくれている。
そんなお母さんは昨年、ずっと交際していた相手と結婚した。
たまに電話で話すけれど、幸せそうだ。