次期社長の甘い求婚
【Still i love you】※やっぱりあなたが好き
「あら、降ってきちゃったわね」
「本当ですね、確か今日は雨の予報ではなかったはずなんですけど……」
ある日の午後十五時過ぎ。午前中は快晴だったというのに、午後になると天気は一変。
雲行きが怪しくなってきたな、とは思っていたけれどまさか雨が降るなんて。
事務作業の傍ら、窓から見える雨の雫を松田さんと眺めてしまっていると、彼女は急に声を上げた。
「あら、そういえば専務、午後から出掛けたままだけど傘って持って行ったかしら」
「……あ、そういえば」
噂をしていると、事務所のドアが開く音がした。
「たっ、ただいま戻りました~」
そして彼らしい実に情けない声が聞こえてきたと思い目を向ければ、松田さんと顔を見合わせ苦笑いしてしまう。
「やっぱり持ってなかったわね」
「……はい」
「美月ちゃん、タオル用意してあげて」と松田さんに言われ、席を立ちロッカーに保管してあるタオルを手に、鈴木主任の元へと駆け寄った。
「本当ですね、確か今日は雨の予報ではなかったはずなんですけど……」
ある日の午後十五時過ぎ。午前中は快晴だったというのに、午後になると天気は一変。
雲行きが怪しくなってきたな、とは思っていたけれどまさか雨が降るなんて。
事務作業の傍ら、窓から見える雨の雫を松田さんと眺めてしまっていると、彼女は急に声を上げた。
「あら、そういえば専務、午後から出掛けたままだけど傘って持って行ったかしら」
「……あ、そういえば」
噂をしていると、事務所のドアが開く音がした。
「たっ、ただいま戻りました~」
そして彼らしい実に情けない声が聞こえてきたと思い目を向ければ、松田さんと顔を見合わせ苦笑いしてしまう。
「やっぱり持ってなかったわね」
「……はい」
「美月ちゃん、タオル用意してあげて」と松田さんに言われ、席を立ちロッカーに保管してあるタオルを手に、鈴木主任の元へと駆け寄った。