次期社長の甘い求婚
金曜日の仕事帰り。
今日は従業員みんなで鈴木主任のお宅にお邪魔し、大宴会が行われていた。
家族のように仲が良い従業員同士、二~三ヶ月に一度はこうやって社長宅にで飲み会を開催しているのだ。
「そうかそうか、それじゃこれ持って専務のところ行ってきてくれ」
そう言って差し出されたのはビール瓶。
あれだけ温かく見守ってくれていたというのに、アルコールで気が緩んでいるのか背中を押され席を立たされてしまった。
同調するように冷やかされてしまっては、鈴木主任の元へ向かわないわけにはいかない。
「ごめんね、なんか」
同じ室内にいた鈴木主任の耳にも当然聞こえていて、隣に座ると申し訳なさそうに謝ってきた。
「いいえ、気になさらないでください。いつものことです」
そう言うと鈴木主任は安心したように微笑んだ。
その姿に昔のように、ドキッとさせられてしまう。
やだ、私ってば……。
熱くなる頬。
誤魔化すように「ビールどうぞ」と声を上げ、鈴木主任のコップに注いでいく。
もしかしたら私、本当にまた鈴木主任のことを好きになれるかもしれない。
このまま幸せな環境にいたら――……。
今日は従業員みんなで鈴木主任のお宅にお邪魔し、大宴会が行われていた。
家族のように仲が良い従業員同士、二~三ヶ月に一度はこうやって社長宅にで飲み会を開催しているのだ。
「そうかそうか、それじゃこれ持って専務のところ行ってきてくれ」
そう言って差し出されたのはビール瓶。
あれだけ温かく見守ってくれていたというのに、アルコールで気が緩んでいるのか背中を押され席を立たされてしまった。
同調するように冷やかされてしまっては、鈴木主任の元へ向かわないわけにはいかない。
「ごめんね、なんか」
同じ室内にいた鈴木主任の耳にも当然聞こえていて、隣に座ると申し訳なさそうに謝ってきた。
「いいえ、気になさらないでください。いつものことです」
そう言うと鈴木主任は安心したように微笑んだ。
その姿に昔のように、ドキッとさせられてしまう。
やだ、私ってば……。
熱くなる頬。
誤魔化すように「ビールどうぞ」と声を上げ、鈴木主任のコップに注いでいく。
もしかしたら私、本当にまた鈴木主任のことを好きになれるかもしれない。
このまま幸せな環境にいたら――……。