次期社長の甘い求婚
「本当にごめんなさいっ」
誠意をもって気持ちを伝えてくれた彼に、謝ることしかできない。
自分でもバカだと思う。
こんなに素敵な人との幸せな未来よりも、報われない気持ちを優先してしまうのだから。
幸せになれるチャンスなんて、もう二度とないかもしれない。
それでもダメなんだ。
私の心全てを占めているのは、今も忘れられない彼なのだから……。
「小野寺さん、顔上げて」
頭上から降ってきたのは、優しい声色。
ゆっくりと顔を上げれば、無理して笑う鈴木主任が目に映る。
「謝らないで。もう二度と後悔したくなかったから、自分の気持ちを伝えたんだから。……ちゃんと振ってくれてありがとう。スッキリしたよ」
「そんなっ……!」
お礼を言いたいのは私の方だ。
転職して不安でいっぱいだった私が、今こんなにも幸せに働けているのは彼のおかげなのだから。
「振られたついでに、ひとつだけお願いしてもいいかな?」
「お願い……ですか?」
「そ。……俺が小野寺さんに気持ちをちゃんと伝えたように、小野寺さんも神さんに気持ちを伝えて欲しい」
誠意をもって気持ちを伝えてくれた彼に、謝ることしかできない。
自分でもバカだと思う。
こんなに素敵な人との幸せな未来よりも、報われない気持ちを優先してしまうのだから。
幸せになれるチャンスなんて、もう二度とないかもしれない。
それでもダメなんだ。
私の心全てを占めているのは、今も忘れられない彼なのだから……。
「小野寺さん、顔上げて」
頭上から降ってきたのは、優しい声色。
ゆっくりと顔を上げれば、無理して笑う鈴木主任が目に映る。
「謝らないで。もう二度と後悔したくなかったから、自分の気持ちを伝えたんだから。……ちゃんと振ってくれてありがとう。スッキリしたよ」
「そんなっ……!」
お礼を言いたいのは私の方だ。
転職して不安でいっぱいだった私が、今こんなにも幸せに働けているのは彼のおかげなのだから。
「振られたついでに、ひとつだけお願いしてもいいかな?」
「お願い……ですか?」
「そ。……俺が小野寺さんに気持ちをちゃんと伝えたように、小野寺さんも神さんに気持ちを伝えて欲しい」