次期社長の甘い求婚
声が震えてしまう。
滲み出た涙は頬を伝っていく。
その涙をひとつひとつ、拭いながら神さんは話し出した。
「美月と約束しただろ? どんなことがあっても立派な社長になると。それと俺も言ったよな? どんなことがあっても、俺のそばから離れないで欲しいと。……それに例え離れていかれても、全力で見つけるって」
嘘……あのときの約束、覚えていてくれたの?
信じがたい話に目を見開くばかり。
「いきなり美月がいなくなってしまったときは、どうしようもなかった。……でも最後に過ごした三日間のことを思い出してさ。あぁ、美月はこうしようと決めていたから、あんなこと言ったんだってすぐにわかったよ」
「神さん……」
胸が苦しい。
やっぱり神さんには私のことなんて、なんでもお見通しなんだ。
言葉にしなくても、ちゃんと分かってくれる。
優しく頬や髪を撫でながら、神さんは話を続けた。
「すぐに美月を探そうと思った。……でも父さんに止められてさ。美月の気持ちを汲んでやれと。悔しかったら彼女の想いに答えろって。……それからこの三年間、死に物狂いで毎日を過ごしていたよ。いつか必ず、美月を迎えに行く日のことばかりを考えて」
滲み出た涙は頬を伝っていく。
その涙をひとつひとつ、拭いながら神さんは話し出した。
「美月と約束しただろ? どんなことがあっても立派な社長になると。それと俺も言ったよな? どんなことがあっても、俺のそばから離れないで欲しいと。……それに例え離れていかれても、全力で見つけるって」
嘘……あのときの約束、覚えていてくれたの?
信じがたい話に目を見開くばかり。
「いきなり美月がいなくなってしまったときは、どうしようもなかった。……でも最後に過ごした三日間のことを思い出してさ。あぁ、美月はこうしようと決めていたから、あんなこと言ったんだってすぐにわかったよ」
「神さん……」
胸が苦しい。
やっぱり神さんには私のことなんて、なんでもお見通しなんだ。
言葉にしなくても、ちゃんと分かってくれる。
優しく頬や髪を撫でながら、神さんは話を続けた。
「すぐに美月を探そうと思った。……でも父さんに止められてさ。美月の気持ちを汲んでやれと。悔しかったら彼女の想いに答えろって。……それからこの三年間、死に物狂いで毎日を過ごしていたよ。いつか必ず、美月を迎えに行く日のことばかりを考えて」