次期社長の甘い求婚
次第に足音が近づいてくる中、恐る恐る顔を上げると、怖いくらいお父さんは笑顔で歩み寄ってきている。
不気味な笑顔に、顔が引きつる。
そして私達の前で立ち止まると、神さんに向かって重い口を開いた。
「恭介君、先ほどの一部始終は一体どういうことかな? 分かるように説明を求めさせてもらうよ」
「いや、その……」
いつもの神さんらしくなく、お父さんにたじろいてしまっている。
一方のお父さんはというと、じりじりと神さんに詰め寄り、圧力をかけているように見える。
ふたりの様子にどうしたらいいのか分からず、ただ様子を見守ることしかできない私。
「美月に自分の気持ちを伝えたいというから、セッティングしたけど、美月に手を出していいとは一言も言っていない」
「……すみません」
不気味な笑顔に、顔が引きつる。
そして私達の前で立ち止まると、神さんに向かって重い口を開いた。
「恭介君、先ほどの一部始終は一体どういうことかな? 分かるように説明を求めさせてもらうよ」
「いや、その……」
いつもの神さんらしくなく、お父さんにたじろいてしまっている。
一方のお父さんはというと、じりじりと神さんに詰め寄り、圧力をかけているように見える。
ふたりの様子にどうしたらいいのか分からず、ただ様子を見守ることしかできない私。
「美月に自分の気持ちを伝えたいというから、セッティングしたけど、美月に手を出していいとは一言も言っていない」
「……すみません」