次期社長の甘い求婚
「見つけた。さすが庶務課。定刻通り退社とはな」
「――え」
背後から聞こえてきた声に、身体がギクリと反応してしまう。
ある人物の姿を思い描きながら恐る恐る振り返ると、私にピタリと寄り添うように立っていたのは、予想通り神さんだった。
「え、神さん……?」
たちまち前方を歩いていた庶務課御一行様も神さんに気づき、足を止め女性社員からは黄色い声が上がっている。
退社時刻ということもあって、他の課の社員達も我が社の御曹司様に注目を注ぐ中、彼は動じる様子もなく、宣誓するようにとんでもないことを言い出した。
「この子、俺が今夢中になっているところだから、庶務課の皆さん、くれぐれも手を出さないようにしてくださいね」
「なっ……!」
にを言って……!!
たちまちロビー中に女性社員の悲鳴にも似た叫び声が響いたのは言うまでもない。
「――え」
背後から聞こえてきた声に、身体がギクリと反応してしまう。
ある人物の姿を思い描きながら恐る恐る振り返ると、私にピタリと寄り添うように立っていたのは、予想通り神さんだった。
「え、神さん……?」
たちまち前方を歩いていた庶務課御一行様も神さんに気づき、足を止め女性社員からは黄色い声が上がっている。
退社時刻ということもあって、他の課の社員達も我が社の御曹司様に注目を注ぐ中、彼は動じる様子もなく、宣誓するようにとんでもないことを言い出した。
「この子、俺が今夢中になっているところだから、庶務課の皆さん、くれぐれも手を出さないようにしてくださいね」
「なっ……!」
にを言って……!!
たちまちロビー中に女性社員の悲鳴にも似た叫び声が響いたのは言うまでもない。