幼なじみが父親宣言。
キーンコーンカーンコーン……。

向こうの方からチャイムが聞こえる。

よくよく見てみると、ここを歩いている生徒は私達だけだった。

「ヤバッ!!」

声を揃えて叫んだ。

同時に走り出す。

「待ってーっ!」

「野乃、遅ーいっ!」

桜の花びらが、風に舞い踊る。

私と絢香は、笑顔でその中を走り抜けた。
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