幼なじみが父親宣言。
「野乃っ!」

「……びっ、くりした~。なによ急に!」

「どっか怪我してねーか!?」

ガバッ!と肩を掴まれた。

「は?」

「だって今、すげー音がしたぞ!?」

「な、なんでもないよ。ちょっとコケただけだから」

「本当か?」

「ホントだって!それより、離して……」

掴まれた肩に目配せをする。

「……あ、わりぃっ!」

肩から手が離れる。

なんとなく名残惜しく感じてしまうのは、本当は離して欲しくなかったからだろうか……。
< 37 / 118 >

この作品をシェア

pagetop