幼なじみが父親宣言。
私は部屋に戻った。

「デートだよね……?」

誰もいない空間に、話し掛ける。

いわゆる、独り言。

今まで二人で出掛けた事なんて何回もあるけど、今回は少し状況が違う。

私が智史の事を好きと言う以上、これはデートだ。

ハッとし、クローゼットの中を見る。

「デートっぽい服……」

ざっと見渡しても、それっぽい服がなかった。

「……私の女子力どこ行った」

ガクッと項垂れる。

「……あ、そうだ!」
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